放課後、キミとふたりきり。
そんなわたしの複雑な胸のうちを、茅乃だけが知っている。
それでさっきのあの態度だったんだろう。
わたしは何もせず、好きになった人をただ見送るだけでいいの?
こっそりと恋をして、ひっそりと終わらせて、それで後悔はしない?
本当に、後悔しない……?
ふるえる親指で、つるりとした画面をタップする。
ゆっくりと、入力したばかりの、送られることを待っていた文字たちを消していく。
そして新たにメッセージを入力していった。
さっきまでとはちがう、新しい気持ちで。
なけなしの勇気を振りしぼり、送信ボタンをタップした。
緑色のフキダシが画面にあらわれる。
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(クラスアルバムを作るのは、どうかな?)>千奈
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