放課後、キミとふたりきり。
それきり会話も途切れ、痛いほどの静けさが訪れた。
どうしよう。
どうすればいい。
何事もなかったかのように、次の話題をふってもいいだろうか。
それは矢野くんの機嫌を損ねることにはならないだろうか。
もうしばらく待って、冗談のように笑って謝るのはどうだろうか。
ぐるぐると、出口の見えない暗闇で答えを探す。
何が正解なのか、もうわたしにはわからなかった。
正しい選択ができる自信がない。
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茅乃<(困ったらすぐ相談して。みんなついてるよ)
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ずぶずぶとネガティブの海に沈みかけた時、さっきのメッセージが脳裏に浮かんだ。
そうだ。みんなに助けを求めよう。
なぜかわたしがみんなを代表するみたいにここにいるけれど、このサプライズはクラスのみんなで考えたものだ。
わたしがダメなら、他にもたくさんいる。
わたしの代わりは、いくらでもいるんだ。