Who?
「父親の言葉だけどね」
「思い出す?」
「ふとした瞬間に、点と点が合わさるとね」
「それが記憶。記憶は簡単には失われないわ」
「深いね」
 井上ユミはたこ焼きを一つ食べた。満足そうだった。さらに一つ。むせたようだ。アオイにも勧めてきたが食欲はなかった。
「ドラムは叩かないの?」
「考えに息詰まったら叩くよ」
「演奏を聴きたいわ」
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