Who?
音が変わった。井上ユミと音の融合が空間を席巻しアオイの耳を刺激した。高度で的確な音色は心地よく、喉の渇きを忘れるぐらいに没頭した。三曲目に入ったにも関わらず井上ユミの額には汗ひとつ浮かんでいなかった。涼しい顔で弾き、表情は溢れんばかりの輝きを放ち、鍵盤は音を鳴らすのを止めた。
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