Who?
「なかなか詩的ではあるけど、私には難しいわ。何が言いたいの?」
 女の容姿をカナエは上から下まで眺めた。悔しい事実だが、女は魅力的だった。清楚なストレートな黒髪。髪はなぜか濡れていた。まさかお風呂に入った?それよりも目がいく少しグレーよりの瞳。右頬にホクロがあった。乳房は形良く、ニットを切るだけで魅力的だろう。でも、この女どこかで見た記憶がある。
 女はゴクリと唾を飲み込み、「覚えてないの」とシロップを垂らした声でいった。
 それで私にどうしろって?カナエは頭が痛くなった。
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