運命を辿って 〜僕らが出会ったのは〜



愛が居る病室に入ると、俺に気づいて笑顔で出迎えてくれた。


「いつもありがとう。」


「いえいえ、ここにいても退屈でしょ(笑)」


「荻野さんはとても優しいのね」


「そんなことはないよ(笑)」


俺はそう言いながら花瓶に水仙の花を飾った。



「そう言えば、君にこれを持ってきたんだ」


紙袋に入れてきた数冊の教科書やノート。


心理学の参考書は俺のアパートに置いてきた。



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