運命を辿って 〜僕らが出会ったのは〜



「それじゃ……」


今頃になって自分の言った言葉が恥ずかしくなり、逃げるように言葉を切ろうとした。


『あ、まって』



「……!」



向こうの声に再び耳を当てる。



『また会って話そうね』



「……はい…っ」



もどかしく感じていたものは一瞬で消え去った。


そして全身に巡るくすぐったい様な喜びが溢れて仕方なかった。
< 225 / 250 >

この作品をシェア

pagetop