運命を辿って 〜僕らが出会ったのは〜


「だから……ごめんなさい。」


「え……どうしてですか」


「こんな事言いづらいの。でも、娘が何かを思い出そうとする度に……怖い夢に怯えて涙を流して朝を迎えるの見てられない…っ……。だからしばらく愛には会わないでほしいの。」


「 」


言葉が出なかった。


愛が、苦しんでいた……。



愛を苦しませていた……。


涙が出そうになり、ぐっと堪えた。
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