運命を辿って 〜僕らが出会ったのは〜
「荻野君。幸せはやってくるから、今は辛くてもそれは幸せを掴むための試練だから。私は荻野君の味方だからね。」
「はい、ありがとうございます。」
「今日はありがとうね。これ、良かったら食べてね」
帰り際に持たされた紙袋。
「いつもうちで採れた野菜ばっかりでごめんなさいね。」
「そんなことないですよ!最近、コンビニ弁当ばっかりで。スーパーの野菜は高いし、だから嬉しいです。」
「家においで、土地もいいし、静かだし、なんでもあるよ!」
「はい」
あの場所は、本当に素敵な町だ。