運命を辿って 〜僕らが出会ったのは〜
「そんな事ないわ、とても聞いてて楽しいの。でもまだあなたとの思い出は思い出せないの。ごめんなさい。」
「謝ることないよ。じゃあもう今日は遅いから帰るね。」
「来てくれてありがとう。またお話聞かせてくださいね。」
荻野さんは、私と同じ大学で人の遺伝子について学んでいる人間科学のクラス。
私も人間科学を受験した。
もっと、もっと知りたい…私のこと。
今から勉強しても遅くないから。
思い出せるその日まで。