運命を辿って 〜僕らが出会ったのは〜
「夢があるって素敵ね。…私も早く大学に戻りたいわ」
「何かやりたいこととかあるの?」
彼女は心理学を学んでいた。
その中でも人の心に詳しかった。
「私も、まだ分からないの(笑)」
例え、彼女が彼女じゃなくても。
「今ちょうど細胞学を研究してるんだよ」
今ここにいる彼女は俺の知っている彼女だとは限らない。
もしかしたら、昔の様には戻れないかもしれない。
すれ違って空回りばかりだ。