私のエース
「その親友の彼って、確かイワキ君って言ったわね。イワキ探偵事務所に関係あるの?」
継母は以外なことを言った。
「えっ、なんでそんなこと聞くの? 確かにイワキ探偵事務所ってのは磐城君のオジサンが経営しているけど……」
「だってホラ此処に書いてあるじゃない」
私の話しを怪訝に思ったのか、クラフト封筒を指差しながら言った。
其処にはクラフト封筒と同系色の文字が目立たないように記されていた。
(えっ!?)
私はそのまま動けなくなった。
出来の悪い頭で磐城君との会話をアレコレと思い出していた。
磐城君はきっとこのクラフト封筒に書かれた文字を見ている。
だとしたら、私が父親殺しの犯人だと勘繰るだろう。
私は何か打つ手がないのかと思い始めていた。
あんな小さなイワキ探偵事務所だから、専用の封筒なんか無いのだと思い込んでいた。
まさか、こんなカラクリに引っ掛かるなんて……
私は自分の注意散漫をイワキ探偵事務所のせいにした。
でもそれは確実に私の首を絞められる原因になるはずだった。
だから私は磐城君が会いに行くことを前提にして、木暮君に電話をすることにした。
私はまず橋本君がレギュラーを射止めたことから話し出した。
『そうなんだよ。アイツ凄いんだ。何でも、レギュラー入りを示唆されている交流戦で大活躍したって言ってたよ』
木暮君は嬉しそうだった。
本当に人がいいとしか思えない。
「それって、確かみずほが自殺した日じゃなかったっけ?」
「あっ、そうだった。アイツ、どうして磐城が来なかったのかがやっと判ったって言ってたよ』
「どう言うこと?」
『みずほが死んだって信じられなかったんじゃないのかな?』
「もしかして、町田百合子って知ってる?」
『あっ、もしかしたら橋本のストーカーかな?』
「ストーカー!?」
私は突拍子もない声を出していた。
『俺にはその町田何とかって女の娘のことは解らない。でも橋本は気味悪がっていたな。何でも気が付くと傍にいるそうだ』
(じゃあ、橋本君は関係ないんだ)
私はホッと胸を撫で下ろした。
『あっ。そう言えば、みずほのおまじないの木って知ってるか? 確かその木の脇で『磐城がグランドに来なければ』とか言ったそうだ。その独り言を誰かに聞かれたのかも知れないな』
継母は以外なことを言った。
「えっ、なんでそんなこと聞くの? 確かにイワキ探偵事務所ってのは磐城君のオジサンが経営しているけど……」
「だってホラ此処に書いてあるじゃない」
私の話しを怪訝に思ったのか、クラフト封筒を指差しながら言った。
其処にはクラフト封筒と同系色の文字が目立たないように記されていた。
(えっ!?)
私はそのまま動けなくなった。
出来の悪い頭で磐城君との会話をアレコレと思い出していた。
磐城君はきっとこのクラフト封筒に書かれた文字を見ている。
だとしたら、私が父親殺しの犯人だと勘繰るだろう。
私は何か打つ手がないのかと思い始めていた。
あんな小さなイワキ探偵事務所だから、専用の封筒なんか無いのだと思い込んでいた。
まさか、こんなカラクリに引っ掛かるなんて……
私は自分の注意散漫をイワキ探偵事務所のせいにした。
でもそれは確実に私の首を絞められる原因になるはずだった。
だから私は磐城君が会いに行くことを前提にして、木暮君に電話をすることにした。
私はまず橋本君がレギュラーを射止めたことから話し出した。
『そうなんだよ。アイツ凄いんだ。何でも、レギュラー入りを示唆されている交流戦で大活躍したって言ってたよ』
木暮君は嬉しそうだった。
本当に人がいいとしか思えない。
「それって、確かみずほが自殺した日じゃなかったっけ?」
「あっ、そうだった。アイツ、どうして磐城が来なかったのかがやっと判ったって言ってたよ』
「どう言うこと?」
『みずほが死んだって信じられなかったんじゃないのかな?』
「もしかして、町田百合子って知ってる?」
『あっ、もしかしたら橋本のストーカーかな?』
「ストーカー!?」
私は突拍子もない声を出していた。
『俺にはその町田何とかって女の娘のことは解らない。でも橋本は気味悪がっていたな。何でも気が付くと傍にいるそうだ』
(じゃあ、橋本君は関係ないんだ)
私はホッと胸を撫で下ろした。
『あっ。そう言えば、みずほのおまじないの木って知ってるか? 確かその木の脇で『磐城がグランドに来なければ』とか言ったそうだ。その独り言を誰かに聞かれたのかも知れないな』