いつまでも…*短編
部屋に戻ったら扉の鍵を閉めて財布と携帯をポケットへ

押し入れに隠してあるスニーカーを取り出して

窓から抜け出す

玄関の上に降りて
そこから地面に降りる

今父親は出張中
母親はご近所付き合いが浅いから
誰かに見られてようと問題ない


なるべく音を立てないように気を遣い、いつもの場所へ走った。



「やっときたー」

「わるいわるい」

ぜえぜえと肩で息をしていると

どーぞ、と紙パックのジュースを渡された。

「急に呼び出したお詫びね」

「さんきゅ。…また男?」


こくりと頷く未緒

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