ドクトル…あなたに恋して良いですか?
そんな反応を見せたせあらを見つめて茅乃は声をかけて問うた。

「セーラ?どうしたの?何かあった?」
「別に…何でもないよ?でもいつも会ったりするんだよね…」
「え?誰に?」
「先生とか…看護士さんとか。」
「毎日が同じ先生とか看護士さんって訳じゃないんだよ?」
「そうなの?」
「うん。外来ってあったりお休みだってあるし。じゃなかったら倒れちゃうよ?」
「あ…そっか。」
「相変わらずどっかちょこっとヌケてるんだから。」

クスクスと茅乃は笑っていた。そんな時だ。コンコンと戸を叩く音がした。

「はい?」

カラカラと軽いレール音と共に人影が見えた。
< 17 / 84 >

この作品をシェア

pagetop