ドクトル…あなたに恋して良いですか?
「鈴木さん?」
「あ。成瀬先生!どうしたんですか?」
「明日の手術の確認をって…」

そう聞いたせあらはすくっと立って笑いかけた。

「じゃぁ私一旦外に出てるね?」
「いいのに…」
「だって大事なことだし…」

そういい成瀬にも頭を軽く下げてせあらは病室を出た。

もうこの軽い扉を出れば入り込むことは難しいのに…

何気ない顔で居てれば良かったのに…

すごく後悔してしまったような気がした。
そう思った瞬間に『ツキン…』と心が泣いた。

「訳わかんないよ…」

そう呟いていた時だ。ガラリと戸が開いた。その時少し上から優しくも頼りない声がした。
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