ドクトル…あなたに恋して良いですか?
意を決したように入り、茅乃の顔を見ると笑顔を返してきた茅乃。手には携帯があった。

「もぉ!成瀬先生が出て行ってからなかなか戻ってこないからどこまで行っちゃったかと思ったよ?」
「ごめんね?…メール?」
「ん、……健太」
「そか。」

そう返すといすに座った。少しの沈黙があり、それを破ったのは茅乃だった。

「なんだって?って…聞かないの?」
「聞いて良かったの?」
「大したことじゃないし。明日お見舞い行くからねって。」
「それで?」
「ありがとう。って…明日手術になるからって。ちゃんと伝えたよ?」
「なら明日は…私来ない方がいいかな…?」
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