ドクトル…あなたに恋して良いですか？

それから数日たったある日の回診の時、成瀬がいつも通りに病室にやってきた。

「鈴木さん、リハビリ…調子はいかがですかね」
「順調だってリハビリの先生言ってくれたんですよ！」
「みたいですね。良かったです。」
「はい！ありがとうございます」
「そういえば…」

様子見継いでにと言わんばかりに成瀬は茅乃に聞いてきた。

「最近三宮さん…見ないですね。」
「え？」
「三宮さん。」
「セーラ？面会時間前に来てくれるんですけど時間前だからって律儀に待ってるんですよ。売店前にある椅子で。」
「そうなんですね」

そう聞くと成瀬は少し口角を上げふっと笑った。