ドクトル…あなたに恋して良いですか?
しかし持って帰り、それを前に手紙を書き出したものの…

1枚…

また1枚…

「あぁぁあ!もう!」

そう。上手く書けず、また、なんて書いたらいいかまで迷いながらどうしても書き損じの便せんがどんどんと増えていく。しかしようやく書けたのは1枚の便せんの半分ほどだった。それでもせあらにしてみたら、精一杯の手紙だった。
其れを大切に封筒にしまい別途かった小さな紙の手提げに入れて明日持って行くのを緊張しながらも用意を済ませた。

「明日…成瀬先生貰ってくれるかな…」

不安そうに机に突っ伏したせあら。そのまま作って用意した包みを指でつつきながら溜め息を吐いた。
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