ドクトル…あなたに恋して良いですか?
そうして病室を後にしていった。その場に残った僕はベッドに起き、座っている鈴木さんに近寄った。

「…ーーー…だから明日の午後、手術になるから。大丈夫?」
「はい、大丈夫です。お願いします。」
「はい。」

そのまま背を向けた時呼び止められた。

「先生…」
「はい?」
「セーラ…ッ……せあらの事どう想う?」


ドウ オモウ…・・?


ざっくりした質問だ…。不透明で不明確な、答え方によっては傷つけるのも、勘違いさせるのもいとも容易い質問内容だった。

「どうって?」
「だからせあらの事。」
「そうだな、良く笑う子だよね」

それだけ言い残して僕は去った。
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