ドクトル…あなたに恋して良いですか?
「そうなんですね」

何の理由もないと悟られないようにちょっとイケめてみたりもした。その後に少し会話をして『珍しい』と言われたりもした。しかし何とも解らない感情のまま眼鏡を押し上げるとそのまま背中を向けてその場を後にするしかなかった。

其れを聞いて僕は…どうするつもりだったんだ?

そんな何とも汲み取れない気持ちを抱いたまま何事もないように回診を続けた。
何だかな…全く持って自分で自分が解らない。そんな気持ちのまま売店に向かった。

あれ?…三宮…さん?

そうだ。僕の前に居たのは三宮さんだった。しかも偶然にも横のレジに呼ばれたと来たもんだ。
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