ドクトル…あなたに恋して良いですか?
「はい?」
「あの、これ。疲れた時のお茶のお供にでも…」
「あ。…ありがとうございます」

僕にって…まぁ大した意味はないんだろうな。とはいえ嬉しいのか…なんだか解らないけれどもらっておこう。
そんな僕を見て看護士は小さく笑っていた。

「珍しいですね、先生が受け取るなんて。」
「たまには良いかなと思ってね。」
「何かあるんですか?」
「何にもないよ。」

そう答えながらも自分自身に『大した意味なんてないんだよ』と言い聞かせているんだ。意味がなければそれでいい。このモヤモヤにもキリがつく。そう考えながら部屋に戻り、少しして袋を開けると手紙があった。
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