アオゾラをカナデヨ


「サマーコンサートお疲れ様〜!」
「かんぱーい‼︎」

いつもより少し奮発して、美味しいパスタ屋さんで乾杯をする。

「上手くいってよかったね。まあ、私はちょっと間違えたけど」

麻美がニヤついた顔で言う。

「えっ?気づかなかった!」

「ほんと?よかった」

いや、よくないけどね。

「それにしても、みんな結構うまかったね」

「うん……ちょっと焦るよね」

他の学校の演奏も素晴らしく、まだコンクール本番まで日にちがあるのに、その仕上がり感には焦りを感じた。

「ま、私たちなら大丈夫!まだ時間もあるし」

運ばれてきたパスタを頬張りながら莉子が言う。

「……ね、莉子。香子って告白したの?今日も来てたよね?」

ちょっと!実梨!イキナリその質問?

「ああ、うん。合格発表あってすぐに告白したみたいだよ」

ていうことは……?今日も安斉くんにくっ付いてたし、うまくいったってこと?

でも安斉くんは、ちょっと迷惑そうに見えだけどな。
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