アオゾラをカナデヨ
「ソウ、行くよ〜」
「あ、うん」
実梨に催促されて、慌てて楽器部屋の前の廊下で話している男子たちの横を通った時、急に私の方を向いた安斉くんに頭をポンと叩かれた。
ーードキッ!
「今日はコケるなよ、おチビちゃん!」
振り返ったわたしの視界に入ってきたのはあの時と同じニヤリとした笑顔を見せた彼だった。
「チビじゃない!ソウだよ!」
咄嗟に答える顔は少し引きつっていたかもしれない。
「あははっ!」
あははじゃないっ!チビで悪かったわね!アンタがノッポすぎるんだよ!
言いたかった言葉は、口から出てこなかった。
窓から見える夕焼けをバックに、キラキラした笑顔を浮かべる彼……まるでこないだ彼が着ていた青いパーカーのように爽やかで。
笑顔、やばいーー
一瞬、見惚れてしまった自分を心の中で消し去り、実梨の後を追う。
「あ、うん」
実梨に催促されて、慌てて楽器部屋の前の廊下で話している男子たちの横を通った時、急に私の方を向いた安斉くんに頭をポンと叩かれた。
ーードキッ!
「今日はコケるなよ、おチビちゃん!」
振り返ったわたしの視界に入ってきたのはあの時と同じニヤリとした笑顔を見せた彼だった。
「チビじゃない!ソウだよ!」
咄嗟に答える顔は少し引きつっていたかもしれない。
「あははっ!」
あははじゃないっ!チビで悪かったわね!アンタがノッポすぎるんだよ!
言いたかった言葉は、口から出てこなかった。
窓から見える夕焼けをバックに、キラキラした笑顔を浮かべる彼……まるでこないだ彼が着ていた青いパーカーのように爽やかで。
笑顔、やばいーー
一瞬、見惚れてしまった自分を心の中で消し去り、実梨の後を追う。