アオゾラをカナデヨ
「そういえば、なんかイケメンの転校生来たって言ってたわよね?どんな子なの?」

ドキッ!

「えっ?うん。別にパート違うし、よく分からないよ」

「へぇ転校生?珍しいな」

一平が興味深そうに聞いてくる。そういえば一平には話してなかったっけ。

「うん。同じ付属高校だからね。」
「オレよりイケメンか?」

なんでアンタと比べないといけないのよ。しかもなに?そのドヤ顔。

「は?まあ、一平よりはマシかな」
「ほう!そりゃ、相当な男前だな」

みんなで笑い合う、賑やかな食卓。

父の帰りが遅い我が家は、母と二人での食事が多い。

別に寂しいと思ったことはないが、一平がいるだけでガランと空気が変わるのは確かだった。

「もういいから、さっさと食べなよ」

安斉くんの話題はもういいから。
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