アオゾラをカナデヨ
アオゾラのキミ


週明け、熱も下がり久しぶりに登校した。電車内に差し込む朝の陽射しが眩しい。

そういえば今日は一平と会わなかった。せっかく元気になったのに。
怪我してるのに、朝練でも行ってるのかな………一平ならあり得るな。

「おはよ、ソウ!風邪大丈夫?」

いつものように、実梨が途中の駅から乗り込んでくる。

「実梨〜!ごめんねスプリングコンサート」

「ああ、うん。麻美が久しぶりにピッコロやってたよ」

「急だったから申し訳なかったな……でも麻美なら大丈夫か」

頼れる仲間がいてよかったな。

「うん、バッチリだったよ。ちょっと焦ってたのが面白かったし」

「こら!」

「あはは」

よかった。私1人いないことくらい、本当は何でもないのかもしれないな。いや、それはそれで問題じゃないか?
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