アオゾラをカナデヨ
「なんか、みんなに助けてもらってばっかり……」

一平にも、部活のみんなにも、安斉くんにまで。

こんなつもりじゃないんだけどな。

「別にいいんじゃない?助けてもらえば」

トランペットの音と同じ、タイヨウのような安斉くんの少し低い声が響く。

「え?」

意外な答えに、思わず泣き顔のまま私は顔を上げる。

「みんなが助けてくれるのは、みんながソウを助けたいって思ってるからだよ」

私の目線に合わせてしゃがみ込み、大好きなあの笑顔で安斉くんは言う。

「私を助けたい?」

「うん」

当たり前のような、そんな言葉だけど。

「ソウが、みんなに好かれてる証拠じゃないか?助けたいって思ってくれてる人には、素直に甘えなきゃ」

急に大人びたセリフ。

「……うん」

甘えても、いいのかな。
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