アオゾラをカナデヨ
「オレ、初めてソウの演奏聴いた時、なんか青空みたいだなって思ったんだ」

「えっ?」


青空ーー?

そうだ、私の音は青い空だ。

「前にさ、ソウがオレのトランペット、太陽みたいって言ってくれただろ?」

「ああ、うん」

「太陽にはさ、青い空が必要なんだよな」

照れて、顔をそらしながら安斉くんが呟く。

「……ふふ。うん、そうだね」

「笑うな!」

くさいセリフだけど、何よりも、私の音を青い空だと言ってくれたことが嬉しい。

たった一人でも、私の音を分かってくれていれ人がいた。

そして、照れながらも私を元気づけようとしてくれたことが嬉しい。

「いや、笑え!元気出せ!」

「あはは!どっちよ〜!」

青い空と太陽。

本当に、私と安斉くんがそんな風になれたらな。
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