アオゾラをカナデヨ
「えっ⁈」

「うん……」

驚いた様子の実梨、どうやら私の気持ちには気づいてなかったようだ。

「そっかぁ、全然気づかなかった」

「最近は香子に気を使ってたのもあるからね」

「ああ、うん、そうだね」

実梨を混乱させてしまったようで申し訳ない。

「ごめん、なんかこんな大事な時に話して」

「いや、話してくれて嬉しいよ。ソウのことだから、またた1人で悩んでたんでしょ」

「んー、一平には話してるけどね」

安斉くんのことを知らないし、女心が分からないヤツだけどね。

「ああ、そうか。でも考えてみたら、ソウと安斉くんって仲いいよね」

「そう?チビって言ってからかわれてるだけだよ」

同じクラスの香子の方が、安斉くんと接している時間は長い。どんな風にクラスの中で過ごしているのかもよく知らないし。
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