恋文
彼女は分かっていたんだ。
最初から。
あの人がもう、君のものではなくなってしまったことも。
僕がずっと、君に手紙を書いていたことも。
彼女はそんな僕に、惚れていてしまったことも。
今、彼女の瞳にはアイツではなくて、僕が確かに映っている。
「…明日も、手紙を持ってくるよ」
僕はそう言って、彼女を病室まで送って、さよならを言って帰った。
最初から。
あの人がもう、君のものではなくなってしまったことも。
僕がずっと、君に手紙を書いていたことも。
彼女はそんな僕に、惚れていてしまったことも。
今、彼女の瞳にはアイツではなくて、僕が確かに映っている。
「…明日も、手紙を持ってくるよ」
僕はそう言って、彼女を病室まで送って、さよならを言って帰った。