6月の花嫁
奈落 : ミホ
今日はリクと久しぶりに会う日だ。
リクは今仕事の転勤で県外にいて、私は東京の実家にいる。遠距離なのだが、今日で無事3年目の記念日を迎えることになった。待ち合わせはあの時リクが告白してくれた秋葉原のカラオケ喫茶店。私は普段化粧なんてするような品のある女性ではなかった。服も特にこだわりはないし、髪の毛だって他の子みたいに着飾るのがそんなに好きではなかった。だけど今日は久しぶりに大好きな人に会えるからって、早起きなんてして雑誌でみた化粧を真似てはタンスを漁って服をあるだけ引っ張り出しては鏡の前で緊張している。… 私って結構単純なわけで。
「ミホー、もう待ち合わせの時間くるわよ?」
母の声だ。一階のリビングから大声で私を呼んでいる。慌てて時計を確認すれば、時刻はもう待ち合わせまで10分しかなかった。
「 … 、行ってくるね!」
慌てて階段を駆け下りて、私はカラオケ喫茶店向けて走る。
カラオケ喫茶店に着くとそこにはもうリクの姿があった。久しぶりだ。何年ぶりだろう、でもリクはすこし背が伸びたくらいで何も変わっていなかった。少し安心かも。
「リクっ、ごめん、待った?」
背後から肩を叩いて彼を呼ぶ。
「…ミホ!久しぶり!…綺麗になった?」
振り返れば早々に珍しく化粧なんてしてる私の顔を見てははにかんだ。化粧なんて慣れてないからきっとうまくはできてないだろう。でも、彼から言われるとなんだか嬉しくって頬を染めた。
「 お母さんったら大声で叫ぶのよ?ミホ!時間よー!って。もう、有難いけど恥ずかしいったら… 」
久しぶりだけど、他愛もないありふれた会話を交わして2人で笑っていた。
でも、
次の瞬間、私に激しい頭痛が襲った。
リクは今仕事の転勤で県外にいて、私は東京の実家にいる。遠距離なのだが、今日で無事3年目の記念日を迎えることになった。待ち合わせはあの時リクが告白してくれた秋葉原のカラオケ喫茶店。私は普段化粧なんてするような品のある女性ではなかった。服も特にこだわりはないし、髪の毛だって他の子みたいに着飾るのがそんなに好きではなかった。だけど今日は久しぶりに大好きな人に会えるからって、早起きなんてして雑誌でみた化粧を真似てはタンスを漁って服をあるだけ引っ張り出しては鏡の前で緊張している。… 私って結構単純なわけで。
「ミホー、もう待ち合わせの時間くるわよ?」
母の声だ。一階のリビングから大声で私を呼んでいる。慌てて時計を確認すれば、時刻はもう待ち合わせまで10分しかなかった。
「 … 、行ってくるね!」
慌てて階段を駆け下りて、私はカラオケ喫茶店向けて走る。
カラオケ喫茶店に着くとそこにはもうリクの姿があった。久しぶりだ。何年ぶりだろう、でもリクはすこし背が伸びたくらいで何も変わっていなかった。少し安心かも。
「リクっ、ごめん、待った?」
背後から肩を叩いて彼を呼ぶ。
「…ミホ!久しぶり!…綺麗になった?」
振り返れば早々に珍しく化粧なんてしてる私の顔を見てははにかんだ。化粧なんて慣れてないからきっとうまくはできてないだろう。でも、彼から言われるとなんだか嬉しくって頬を染めた。
「 お母さんったら大声で叫ぶのよ?ミホ!時間よー!って。もう、有難いけど恥ずかしいったら… 」
久しぶりだけど、他愛もないありふれた会話を交わして2人で笑っていた。
でも、
次の瞬間、私に激しい頭痛が襲った。