まさかあなたが私に恋をするとは


「さすがだね。
お昼休み、外出禁止なのに
ていうか、あんた天下の不良様を
パシリに使おうとしてるじゃないの」


「ええっ、いや、そんなつもりは
全く一切これっぽっちも…!」



『何もいらないよ!大丈夫!!(^◇^;)』



『プリン買った⸜(๑⃙⃘'ᵕ'๑⃙⃘)⸝』



「…っくうぅ」


「美咲、何に耐えてるの」


「なんかだんだん雪乃が
羨ましく思えてきた…!!」


「いやなんで!どこでそうなったの!」


しかしまさか、河野くんプリンを
購入するとは。
甘いもの好きなのかな?

時計をちらっと確認し、
あと15分ほどで昼休みが終わってしまうのに気がつき、お弁当を急いでかきこむ。


「ふは、ハムスターみたい。
写メろ。」


「ひょっ、やめへよ!」


もぐもぐと必死に口を動かしながら
美咲の写真連打に耐える。




…周りが急に静かになり、
何事かとあたりを見渡すと、
クラスの入り口のところに赤髪を
みつけた。


「あ、山本さん見つけた。」


「!?」
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