プレゼント・2
「いえいえ、俊彰さんは、とっても優しいです。」
ブンブンと首をふる。

「そう??」
楽しそうに笑う茂樹さん。

なんでかな?

みんな、俊彰さんは優しい……と言うと、カノンのみんなは笑うんだけど……。

「じゃ何を悩んでるのかな?」

優しく聞いてくれる茂樹さんに、コソッと相談してみた。

「実は……バレンタインで。」
と言うと。

「確かに悩むね(笑)」
と納得された。

「前は仕事仲間としてだったんですけど、今年は……」

「恋人だもんね。」
の声に、思わず真っ赤になる。

「パティシエが彼氏で嫌がられる行事だね(笑)」
茂樹さんは、とても楽しそう。

相談する人、間違えたかな?

「いつも甘い物に囲まれてるからね。甘くない物とか、いっそ物をプレゼントするとか……。」

甘くない物……か。

「たぶん1番喜ぶ物は分かるよ。」

「なんですか??」
と聞いた私がバカでした。

「美樹ちゃんにリボンして、私がプレゼント……って(笑)」
やっぱり相談する人間違えた!



私は今度は、楓花ちゃんに聞いてみた。

バイトは終わってしまったけど、ラインで連絡したりしてる。

「俊彰さんの好きなご飯って何かな??」

『グラタン好きですよ。あ、バレンタインですか?お互い大変ですよね~(笑)』

そう、楓花ちゃんの彼氏さんもパティシエさん。

『あ、でも1番喜ぶのは分かりますよ。』

んん??
なんかイヤな予感……。

『美樹さんがリボンつけて、私がプレゼントって♥』

なんでみんな、そうなるの‼
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