プレゼント・2
仕事が終わって、俊彰さんとの帰り道。

手をつないでくれるのが、恥ずかしいけど、すごく嬉しい……。

たわいのないオシャベリをしながら、気がつけば、もう私のアパートの前。

いつも部屋の前まで送ってくれる俊彰さん。

繋いでいた手を、そっと離される。

だけど今日は……。

ギュッ……と、俊彰さんのブルゾンの裾をつまむ。

「美樹ちゃん??」

どうしたの?と聞いてくる俊彰さんに。

「あの……、今日は、まだ帰ってほしくないです……。」
しどろもどろになりながら言うと。

「お部屋に上がっていいの??上がるだけじゃ、すまなくなるかもよ……?」
ニッコリと、色気ダダ漏れな顔で微笑まれる。



「……、俊彰さんなら……。」
恥ずかしくて、ギュッと目をつむりながら言うと。

「そんな可愛い事言って、知らないからね。」
クスクス笑いながら、フワッ……と、おデコにキスをされた。

うぅ……。

きっと真っ赤になっているであろう顔で見上げると。

「その顔、俺の前だけにしてよ。」
そう言って、グイッと肩を抱かれる。

「じゃ、お言葉に甘えて。」
と、それはそれは甘い言葉で囁かれた。
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