イジワルなカレの愛情表現
会社にはまだ人が残っていて、すれ違うたびに視線を感じてしまう。
けれど今はその視線よりも、永瀬さんのことが気になって仕方ない。
どこに行くのか分からないし、どうして私のことを抱きしめたのかも分からない。
それに山田さんとの関係だって、まだちゃんと聞いていない。
それなのに繋がれた手から伝わってくる彼のぬくもりに、嬉しさを隠し切れない。
そして思い知らされる。
やっぱり私、永瀬さんのことが好きだって。
簡単に忘れることなどできないくらい、彼に惹かれているんだ――。
再認識してしまうと、胸がキューッと鳴って締め付けられていく。
どういう意図があってどこに向かっているのか謎だけど、ちゃんと永瀬さんに伝えよう。
陽菜の言う通り、伝えないかぎりなにも始まらないもの。
固く決心した私の手を引き永瀬さんがやってきた場所――。
それは会社近くにある完全個室のカフェだった。
オシャレで落ち着く内装に、料理もおいしいとあって、私も何度か訪れたことがある。
けれど、どうしてここに連れてきたの?
「あの、永瀬さん」
「こっち」
けれど今はその視線よりも、永瀬さんのことが気になって仕方ない。
どこに行くのか分からないし、どうして私のことを抱きしめたのかも分からない。
それに山田さんとの関係だって、まだちゃんと聞いていない。
それなのに繋がれた手から伝わってくる彼のぬくもりに、嬉しさを隠し切れない。
そして思い知らされる。
やっぱり私、永瀬さんのことが好きだって。
簡単に忘れることなどできないくらい、彼に惹かれているんだ――。
再認識してしまうと、胸がキューッと鳴って締め付けられていく。
どういう意図があってどこに向かっているのか謎だけど、ちゃんと永瀬さんに伝えよう。
陽菜の言う通り、伝えないかぎりなにも始まらないもの。
固く決心した私の手を引き永瀬さんがやってきた場所――。
それは会社近くにある完全個室のカフェだった。
オシャレで落ち着く内装に、料理もおいしいとあって、私も何度か訪れたことがある。
けれど、どうしてここに連れてきたの?
「あの、永瀬さん」
「こっち」