イジワルなカレの愛情表現
息苦しさを感じる暇さえ与えてくれない。


「柚香……」


吐息と共に呼ばれた名前に、ゾクリと身体が震えてしまう。

口内を動く彼の舌に翻弄されていく。


「永瀬さん……っ」


彼の大きな手が胸や太腿に触れるたびに心臓が跳ね、気恥ずかしさと、もっと触れて欲しいという欲望に悩まされていく。


「柚香、ベッドに行こうか」


息が乱れてしまった私に、わざと耳元で囁かれた。


「つかまって」


言われるがまま永瀬さんの首に腕を回すと、抱き上げられる身体。

軽々と私の身体を抱いたまま永瀬さんが向かった先は寝室。


優しくベッドに下ろすと、覆い被さってくる永瀬さん。


「なぁ、ちゃんと柚香の口から聞かせてくれる?」


「――え」
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