イジワルなカレの愛情表現
意味が分からず唖然としてしまっていると、永瀬さんはその理由を話し出した。


「俺にインタビューするんだよな？」

「――え」

「キラリ☆社員の」


間入れず述べた永瀬さんに、ハッと我に返る。


「あっ、はい！　それはもちろん」


けれどそれと飲みに行くって話が、どう結びつくというのだろうか。
やっぱり永瀬さんがどういうつもりで誘ってきたのか、理解に苦しむ。


「悪いけど俺、今後しばらく忙しくてさ。とてもじゃないけど勤務中に時間なんて取れそうにないんだ。だから今から飲みに行こうって言ってるの。……そこでいくらでもインタビューに答えてやるから」


「いや、その……」


永瀬さんが言いたいことは分かる。

インタビューに答える時間もないほど忙しくなるってことでしょ？　けれどだからって一緒に飲みに行った場でインタビューする必要なんてないですよね？


「あの、インタビューでしたら今ここででも、いいんですよ？」


そうだ。わざわざ飲みに行く必要などない。
記事と一緒に載せる写真も、毎回社内で撮影しているし。
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