イジワルなカレの愛情表現
「目黒さん、そのメモってもしかして昨日、頼まれた資料の上にあったものですか?」
「えぇ、そこに永瀬さんの名前で書かれてあったわよ。彼女をよろしくって」
「そうそう、それとこれを縁に開発部の人達と飲み会を――……」
「ちょっと!!」
明らかに口を滑らせた西垣さんに、すかさず突っ込みを入れた目黒さんを見て、どうしてふたりの態度が急変したのか納得できてしまった。
なるほど、私を餌に開発部の人達と飲み会を開こうって魂胆なわけだ。
だから優しくなったのね。
ふたりらしい理由に呆気にとられていると、目黒さんは慌てて話し出した。
「それに聞いたら、永瀬さん本人が同僚に、前島さんと付き合うことになったって言ったって聞いたわよ」
「私もそれ聞いた! だからもう隠すことないじゃない。堂々としていればいいのよ。なんて言ったって永瀬さん本人が認めたんだから」
「そうよ、逆に自慢しちゃったら?」
自分達の思惑を隠すように、次々と言われるものの、ふたりの声が頭に入ってこない。
永瀬さん本人が言っていたってどういうこと? どうしてわざわざ自分から言うの? 噂が広まって困るのは永瀬さんじゃないの?
「えぇ、そこに永瀬さんの名前で書かれてあったわよ。彼女をよろしくって」
「そうそう、それとこれを縁に開発部の人達と飲み会を――……」
「ちょっと!!」
明らかに口を滑らせた西垣さんに、すかさず突っ込みを入れた目黒さんを見て、どうしてふたりの態度が急変したのか納得できてしまった。
なるほど、私を餌に開発部の人達と飲み会を開こうって魂胆なわけだ。
だから優しくなったのね。
ふたりらしい理由に呆気にとられていると、目黒さんは慌てて話し出した。
「それに聞いたら、永瀬さん本人が同僚に、前島さんと付き合うことになったって言ったって聞いたわよ」
「私もそれ聞いた! だからもう隠すことないじゃない。堂々としていればいいのよ。なんて言ったって永瀬さん本人が認めたんだから」
「そうよ、逆に自慢しちゃったら?」
自分達の思惑を隠すように、次々と言われるものの、ふたりの声が頭に入ってこない。
永瀬さん本人が言っていたってどういうこと? どうしてわざわざ自分から言うの? 噂が広まって困るのは永瀬さんじゃないの?