イジワルなカレの愛情表現
慌てて掴んだままでいた永瀬さんの腕を離す。
「すみません、腕を掴んでしまって」
気恥ずかしくて顔を見ることができず、視線を外しながら言うと、永瀬さんの笑い声が聞こえてきた。
「全然いいよ。むしろさらに付き合っているアピールができて、よかったじゃん」
「っそれについてですが、どうして私と永瀬さんが付き合っていることになっているんですか!?」
怒りを必死に鎮めながら問いかけると、永瀬さんは不敵な笑みを浮かべた。
「言っただろ? お前のこと守るって。付き合っていることにするのが、一番効果的だと思ったんだ。現に嫌がらせされなかっただろ? 先輩ふたりにも」
「それはそうですけどっ……! でもどうして――」
そうよ、どうしてそんな嘘をついたの?
「どうして、なに?」
途切れてしまった言葉の先を言うように、促してくる。
その姿もやっぱり余裕たっぷりで、悔しさを覚える。
「どうしてそんな嘘をついたんですか? 永瀬さんにとってなんのメリットもありませんよね?」
むしろデメリットじゃないの? 私と付き合っているなんて噂が流されちゃって。
「すみません、腕を掴んでしまって」
気恥ずかしくて顔を見ることができず、視線を外しながら言うと、永瀬さんの笑い声が聞こえてきた。
「全然いいよ。むしろさらに付き合っているアピールができて、よかったじゃん」
「っそれについてですが、どうして私と永瀬さんが付き合っていることになっているんですか!?」
怒りを必死に鎮めながら問いかけると、永瀬さんは不敵な笑みを浮かべた。
「言っただろ? お前のこと守るって。付き合っていることにするのが、一番効果的だと思ったんだ。現に嫌がらせされなかっただろ? 先輩ふたりにも」
「それはそうですけどっ……! でもどうして――」
そうよ、どうしてそんな嘘をついたの?
「どうして、なに?」
途切れてしまった言葉の先を言うように、促してくる。
その姿もやっぱり余裕たっぷりで、悔しさを覚える。
「どうしてそんな嘘をついたんですか? 永瀬さんにとってなんのメリットもありませんよね?」
むしろデメリットじゃないの? 私と付き合っているなんて噂が流されちゃって。