イジワルなカレの愛情表現
♯6【気づく気持ちと衝撃の?真実】
「ごめん。あまりに急展開を迎えすぎていて、状況が飲み込めないんですけど」
「……ですよね」
金曜日の夜、二十時過ぎ。
賑わう店内で、目の前に座る陽菜は唖然としている。
永瀬さんとキスをしてしまった日から、早二週間が過ぎた今日、やっと陽菜と予定が合い、こうして仕事帰りに食事を共にしていた。
その席ですぐに相談を持ち掛けた内容は、もちろん永瀬さんのことだった。
「確かにあの彼を私は勧めたよ? けれど誰が予想できると思う? 会わない数週間の間にキスまでしちゃう関係になっているなんて。しかも柚香が!!」
いまだに受け入れられていないようで、わなわなと身体を震わせている。
「それは私が一番驚いているよ。……付き合ってもいない人とキスしちゃうとか、考えられなかったし」
サワーをちびちび呑みながら、淡々と述べていくと、陽菜はジョッキを両手で握りしめ深い溜息を漏らした。
「それから何度も会っているのに、付き合っていないんでしょ?」
「……うん」
「……ですよね」
金曜日の夜、二十時過ぎ。
賑わう店内で、目の前に座る陽菜は唖然としている。
永瀬さんとキスをしてしまった日から、早二週間が過ぎた今日、やっと陽菜と予定が合い、こうして仕事帰りに食事を共にしていた。
その席ですぐに相談を持ち掛けた内容は、もちろん永瀬さんのことだった。
「確かにあの彼を私は勧めたよ? けれど誰が予想できると思う? 会わない数週間の間にキスまでしちゃう関係になっているなんて。しかも柚香が!!」
いまだに受け入れられていないようで、わなわなと身体を震わせている。
「それは私が一番驚いているよ。……付き合ってもいない人とキスしちゃうとか、考えられなかったし」
サワーをちびちび呑みながら、淡々と述べていくと、陽菜はジョッキを両手で握りしめ深い溜息を漏らした。
「それから何度も会っているのに、付き合っていないんでしょ?」
「……うん」