イジワルなカレの愛情表現
当然周囲には人が沢山おり、嫌でも注目を浴びてしまう。
これ以上会社で目立ちたくない一心で、言われるがままついてきてしまったわけだけど……。
「ほら、食えよ」
「……ありがとう、ございます」
その誘ってきた彼は、適当に店員に注文をすると、運ばれてきた料理をすかさず取り皿に分けてくれた。
男性に料理を取り分けてもらうなんてこと初めてで、反応に困りながらも、お礼を言いお皿を受け取った。
「食えよ」と言われた手前、食べないわけにはいかないと思い、割り箸を割り、早速料理を口に運ぶものの、やっぱり気になってしまうのは永瀬さんのこと。
ビールを煽りながら、綺麗に箸を持ち料理を口に運んでいる。
エントランスで会った時からそうだったけど、永瀬さんは本当にいつも通りだ。
あまりに普通過ぎて、昨日のキスは夢だったのではないか、とさえ思えてしまう。
ここに来るまでだって、今日のお昼はなにを食べたのかとか、仕事はどうだ? とか……。そんな話しかしてこなかったし。
昨日のことには一切触れてこなかった。
でも私、間違いなく昨日、永瀬さんとキスしちゃったんだよね?
これ以上会社で目立ちたくない一心で、言われるがままついてきてしまったわけだけど……。
「ほら、食えよ」
「……ありがとう、ございます」
その誘ってきた彼は、適当に店員に注文をすると、運ばれてきた料理をすかさず取り皿に分けてくれた。
男性に料理を取り分けてもらうなんてこと初めてで、反応に困りながらも、お礼を言いお皿を受け取った。
「食えよ」と言われた手前、食べないわけにはいかないと思い、割り箸を割り、早速料理を口に運ぶものの、やっぱり気になってしまうのは永瀬さんのこと。
ビールを煽りながら、綺麗に箸を持ち料理を口に運んでいる。
エントランスで会った時からそうだったけど、永瀬さんは本当にいつも通りだ。
あまりに普通過ぎて、昨日のキスは夢だったのではないか、とさえ思えてしまう。
ここに来るまでだって、今日のお昼はなにを食べたのかとか、仕事はどうだ? とか……。そんな話しかしてこなかったし。
昨日のことには一切触れてこなかった。
でも私、間違いなく昨日、永瀬さんとキスしちゃったんだよね?