イジワルなカレの愛情表現
でも山口室長の言うことは最もだ。
本社勤務になって約半年。今まで一度も永瀬さんが広報室を訪れたことはない。
そもそも企画開発部の彼にとっては、来る用事もないだろうけど。
そんな彼がこうして訪れたのだ。しかも勤務中に。唖然として当たり前だ。
全員の注目を浴びているというのに、永瀬さんは動じる様子も見せず、なぜか広報室を一周見回すとゆっくりと足を進めた。
みんなが彼の動向に視線を向けている中、立ち止まった先は私の目の前。
そして真っ直ぐと真意が全く読めない無表情のまま、私を見下ろしてきた。
「え……と」
無言の圧力を感じてしまい、すぐに耐え切れなくなってしまった私は声を上げてしまうも、彼の視線は私に向かったまま。
え、なにこれ。新手のイジメですか?
もしかして私、全く身に覚えがないうちに永瀬さんのご機嫌を損なうようなことを、してしまったのだろうか。
でもな、面識ないし永瀬さんだっていち平社員の私のことなんて、全く知らないはず。
色々な考えが頭を巡る中、「犯人はお前だっ!」と言うように、勢いよく指差されてしまった。
本社勤務になって約半年。今まで一度も永瀬さんが広報室を訪れたことはない。
そもそも企画開発部の彼にとっては、来る用事もないだろうけど。
そんな彼がこうして訪れたのだ。しかも勤務中に。唖然として当たり前だ。
全員の注目を浴びているというのに、永瀬さんは動じる様子も見せず、なぜか広報室を一周見回すとゆっくりと足を進めた。
みんなが彼の動向に視線を向けている中、立ち止まった先は私の目の前。
そして真っ直ぐと真意が全く読めない無表情のまま、私を見下ろしてきた。
「え……と」
無言の圧力を感じてしまい、すぐに耐え切れなくなってしまった私は声を上げてしまうも、彼の視線は私に向かったまま。
え、なにこれ。新手のイジメですか?
もしかして私、全く身に覚えがないうちに永瀬さんのご機嫌を損なうようなことを、してしまったのだろうか。
でもな、面識ないし永瀬さんだっていち平社員の私のことなんて、全く知らないはず。
色々な考えが頭を巡る中、「犯人はお前だっ!」と言うように、勢いよく指差されてしまった。