焦れきゅんプロポーズ~エリート同期との社内同棲事情~
小さなベッドライトだけを灯した寝室。


私と勇希はベッドの上でまっすぐ見つめ合って、お互いに顔を寄せるようにしてキスをする。
少しだけ甘く絡め合ってから離すと、勇希がわずかに目を逸らした。


「……なんか、すっげー緊張してるんだけど……俺」


ベッドライトに照らされる横顔。
頬がかすかに色を帯びているのがわかる。


「今まで智美とキスもセックスも何度もしたのに……なんだ俺。高校生のガキみてえ……」


そう言って苦笑しながら、私の髪を優しく指で梳いた。
私を見つめる甘い瞳に、私の鼓動も熱く高鳴ってしまう。


「勇希……」


私から求めるようにそっと腕を引く。
勇希は照れたように笑って、再び私に口付けた。
さっきよりも深く絡ませ合いながら、お互いの服に手をかける。


キスをしたまま、勇希は私をベッドに横たわらせた。
勇希の腕が、ベッドをギシッと軋ませる。


私を腕で囲い込む勇希を見上げて、その逞しい胸にドキドキした。
そして、同じように私も見られていることを感じて、恥ずかしさから顔を背けた。


「私だってドキドキしてるよ。……こんなの、二ヵ月ぶりなんだから……」

「え?」


勇希が短く問いかける声に、私は頬を膨らませながら目を伏せた。
< 105 / 114 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop