先生、恋ってなんですか?
だけど私にも、捨てられない夢もあれば、今の仕事への責任も誇りもある。
どの業種もそうなように、飲食接客業もハードな業種だ。
自分のどんな事情も飲み込んで笑顔を振り撒く。
すべての席に滞りなく時間は流れているか?
お客様は笑っているか?
飲み屋だから、絡まれることも、汚いものも見る。
ありがたいことに女だからと手加減されることもないほどスピードも丁寧さも求められてもちろん重たいものも持つ。
けれど、女だからとやたらにお客さんに絡まれることもある。
そう言うのを、さらりとこなしていかなければ仕事にならない。
これは表舞台での当然の仕事。
けれど、そればかりが仕事なのではなく。
当然従業員の数には限度があって、そのなかで全員必死に働いている。
オフシーズンならばまだしも、オンシーズンになれば1日の労働時間は軽く12時間を回ることもある。
それが1日2日じゃないってこと。
うちはそもそも不定休だからお休み自体も少ない。
そんな状況で風邪だインフルだノロウイルスだなんてなりでもしたら一発アウト。
不規則な生活の中で、きちんと食べて寝なければ体力も免疫力も下がる一方だ。
だから私は、面倒であってもなるべく自炊するし、ちゃんと食べて、きちんと寝る。
女としての自分は遠く彼方に行ってしまったと言われても否定はできない。