恋はまるで、粉雪のようで。
翌日、すごく寒い朝。


もしかしたら夜会えるかも、と淡い気持ちをもって少しだけ服装に気を使ってみた。


いつもは、どうせ会社で制服に着替えるし、ストッキングはくこと優先で、無難な服しか着ていかなかった。


だけど今日は、ツイードのラップスカートにショートブーツ、ピンクのセーターを選んだ。


何年前に買ったスカートだろう、っていう不安はあるけれど、いつも着ているスーツよりはいいかと思うし。


ちょっと服装を変えただけで、テンションがあがっている自分がいた。



もしかしたら、昨日みたいに改札で待ってたりして・・・と想像したりしたけど、さすがに今日はいなかった。


よく考えてみたら、私は終業時間が19時ってこともあって9:30出勤だから、普通よりは遅い。


もしかして、櫂くんは昨日遅刻したってこと?


私がコートを忘れたばっかりに、迷惑かけちゃった。


< 39 / 94 >

この作品をシェア

pagetop