恋はまるで、粉雪のようで。
櫂くんに会って謝りたくて。


必死で仕事をこなした。


金曜は、週末増えるお客様のために、物件を再確認したり、資料を揃えたり、準備を欠かさないようにしている。


ランチもパソコンで作業しながらコンビニのサンドイッチとコーヒーですませ、一息ついた時。


スマホにメッセージが届いた。



『ひなたさん、今晩会えそう?


俺は何時でも構わないよ』


『19時の定時は無理そうだけど、20時には退社できるようにするね』


『わかった、俺はブックカフェで本読んでるから、気にしないで』


『ありがとう』



いつも、待たせてばっかりになっちゃうんだろうな。


胸がチクンと痛んだ。



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