恋はまるで、粉雪のようで。
その男子に浴びせられた言葉がトラウマになり、私はますます閉じこもっていった。


そのまま付属のA女子大に進み、バイトも始めた。


バイトは、本が好きだったから出版社の雑用をやっていた。


バイト先でも出会いはなく、このまま私は誰も好きにならずに年老いていくのかも、と諦めかけたとき。


高校で同じクラスだった人から、B大学とのインカレサークルに幽霊部員でもいいから入ってほしいと泣きつかれた。


B大学は共学だから、わざわざ女子大と一緒にサークルなんてやらなくても、と思ったけど、学部によっては男子9割なんてところもあるらしく、出会いを求めるには必要らしい。


頼まれたので、入学まもないゴールデンウィーク直前に、B大学とのインカレ歓迎会に参加した。


B大学の人はみんな優しくて、無理矢理飲ませるなんてこともなく、こんな感じなら参加してもいいかな、って思った。


夏はテニス合宿、冬はスキー合宿、他にもキャンプやボランティア活動、単なる飲み会まで、メンバー同士どんどん仲良くなっていった。


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