桃色アルバム
「何とか間に合ったな」
「ギリギリだったけどね」

電車の中はクーラーがきいていて、ケイタは汗がスーとさめていくのを感じた。

「俺のせいでみんなまで走らせちまって、悪かったな」
「気にすんなよ。別におまえだけのえいじゃねえさ」

そう言いながら上野が崎野に飲み掛けのペットボトルを渡した。
サンキュ、と言いながら中のジュースを飲み干す。


その後の電車の旅は快適だった。
乗り換えをしながらも、みんなで騒ぎ、はしゃいでなんとか海までついた。



「ひゃー、海がきれいだねー」

ゆりかが海を見渡し、さとこと更衣室に走っていった。


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