桃色アルバム
「ほら、早く行こうよ」

ボーとしている男子を、女子が横でせかす。

ケイタたちは上を着ていないので、すぐに海に入れた。

「きゃあ、冷たい」
女子が水を掛け合ってはしゃいでいる。

「おい間宮。向こうのほうまで泳ごうぜ」
「いいぜ。上野、どっちが早いか勝負だ」

ケイタは泳ぎには自信があったが、泳ぎだすと上野と互角だった。
2人がとまったときには、もう足がつかなくなっていた。

向こうのほうから渡部が泳いでくる。

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