桃色アルバム
「おかえりー」

シートには、焼きそばやらフランクフルトが並んでいた。

「おまえらのオゴリか?」
「んなわけないじゃん。ちゃんと返してもらうよ」

そう言ってさとこが手をさしだした。

「きっついな」
苦笑いしながらケイタたちが小銭を出すと、さとこがニッコリした。

「んじゃ、食おうぜ」

そう言って渡部が一番におにぎりに手を出した。


「それ、私たちが朝つくってきたんだよ」
「マジでか。うめぇ」
「よかった」

ガツガツ食べる渡部を見て、ゆりかがうれしそうに笑った。
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