桃色アルバム
「おせえぞ間宮!さっさと来いよ」

渡部たちが水の中に入ってケイタを待っていた。
一番はしにうきわをつけたゆりかがプカプカ浮いている。

そのゆりかがあまりにも子供みたいだったので、ケイタは思わず笑ってしまった。

「なに笑ってんの」

恥ずかしそうに顔を赤らめ、ぷぅと頬をふくらませた。

「わりぃわりぃ」

そう言って上野のとなりに並ぶ。

「じゃ、行くぜ」

「よーい」
ゆりかが手を上げる。

「どん!!」

ゆりかの手が水をきった。
その瞬間、全員が水中にもぐった。
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